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2014年10月号

薬のクチコミで注目を集める医師専門のソーシャルサイト

石見 陽 メドピア社長

6月27日、マザーズ市場に上場したメドピア。医師専用SNS「MedPeer」を運営し、サイト内にある「薬剤評価掲示板」は“薬の食べログ”と呼ばれるほど注目を集めている。創業社長である石見陽氏は、現在も1週間に1度、診療を行う現役の医師でもある。その石見氏に上場企業としての抱負と、医師専用SNSの将来について話を聞いた。

薬のクチコミ32万件

―― 現役の医師として起業したわけですが、上場することを視野に入れての立ち上げだったんですか。

石見 いえ。もともとは2004年にサイドビジネスとして起業したものですから。06年にミクシィが上場したのを見て、その段階で医者限定の会員制サービスは必要だろうなと直感しました。07年からSNSを始めましたが、事業を進めていく中で、会社としてやっていく以上は、パブリックなものにしなくてはいけないとは思っていました。

―― 医師専用SNSというサービスは、どのようなキッカケで思いついたのでしょう。

石見 他のSNSでも医者のコミュニティはありますが、だんだんと医療に興味がある人のコミュニティになっていました。医師同士の情報交換がしたいのに、病気の方が相談をしたいという書き込みが増えていき、医者同士の悩みや疑問を解決するのは実現しにくいなと思いまして。

―― 現在、会員数が7万人を超えたそうですね。

石見 日本の医師は約28万〜29万人ですから、4人に1人が使っている計算になります。医療情報専門サイトで言えば、エムスリーさんが会員数25万人というすごいサイトです。その意味では、現実的な数字として4人に1人ではぜんぜん満足していません。ビジネスとしてはエムスリーさんを意識していますが、MedPeerには「薬剤評価掲示板」等、独自のサービスがありますので、特に他社を意識することはない感じですね。

―― やはり医者というのは、薬についての情報は気になるものなんでしょうね。

石見 新しい薬については、特に知りたいですね。製薬企業は「よく効きます」と言いますが、効くのはわかりますけど副作用がどれくらい出るのか等の処方経験による情報はわからない。こうした情報を共有できる場というのが、いままではクローズドなリアルの世界の医局の中だけだったんです。現在、薬剤評価掲示板では、約2300薬剤、売り上げベースの9割以上をカバーしています。薬剤の評価も32万件ほど集まっていますから、1薬剤あたり150件くらいになります。

2014年10月号 目次

特集ーマツダの底力
トヨタの恐れる マツダのエンジン革命
スカイアクティブを生んだ マツダの「モノ造り革新」
持たないがゆえの工夫 マツダ技術陣が追求した効率性
企業価値が高騰 マツダ争奪戦が始まった
ヨーロッパで高評価を受ける理由
市民球団広島東洋カープと マツダ創業家一族の関係
第2特集−今再びのディスコブーム
バブル世代は消費の牽引役
ディスコブームの変遷とリアル80'sの素性
バブルにするか、しないかは これからの6年間で決まる
風営法改正
アベノミクスの バブル変容への条件
レポート
Tモバイル買収断念! ソフトバンク「米国進出の前途」
参入続々でヒートアップ 格安スマホ市場争奪戦
インタビュー
薬のクチコミで注目を集める医師専門のソーシャルサイト
連載企画
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