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2014年10月号

【KEY MAN&AXIS】年金資金で株式市場活性化、次の一手は確定拠出年金

 アベノミクスの次の株価対策は、確定拠出年金になるのか。

 確定拠出年金とは、日本版401k、DCともいわれる企業年金の1つ。その内容は、企業型と個人型の2つがある。企業型の場合は会社が社員の年金のために掛金を出し、個人型は自らが掛金を出す。その運用はそれぞれの個人が自己責任で指示を出し、その結果次第で受け取る年金額が変わる。

 制度そのものは2001年に導入されたが、これまで市況がふるわず、元本保証型の金融商品以外はマイナスという状態が続いた。しかし、アベノミクスにより運用利回りが急回復。これまでマイナスだった人も利回りがおよそプラス3%になり、直近では利回り33%と、にわかに有利な金融商品としてクローズアップされているのだ。

 企業型の確定拠出年金の掛金は限度額が月5万1000円だが、来年からは月5万5000円にアップ。さらに、企業と個人でそれぞれが掛金を出し合える「マッチング拠出」では、個人は会社が出す掛金以上出せないという規定が改正され、掛金枠をいっぱいまで使えるようになる。しかも、個人が負担する掛金は控除の対象で、利用する人のメリットは大きい。

期待がかかる日本の株式。

 年金関係では、GPIF(年金積立金管理運用独立法人)の国内株式の保有上限の引き上げが決定。5月にはGPIFによる国内株式の運用がはじまったといわれ、年金による株式運用は着々と進んでいる。

 そうした流れのなかでの確定拠出年金の制度改正なだけに、さらなる年金資金による株式市場へのテコ入れとも見られ、市場関係者の間では「安倍政権のよりどころは、経済政策。なかでも株価の動きは経済指標としてはわかりやすいため力が入る」(市場関係者)といわれている。

 もちろん、見た目の株価対策だけではなく、年金資金による株価下支え→法人税減税→企業業績アップ→外国人投資家という一連の流れがセットになれば、株価も上がり、年金の運用も好転、社会保障の負担が軽減されると一石二鳥にも、三鳥にもなるわけだが……果たして。

2014年10月号 目次

特集ーマツダの底力
トヨタの恐れる マツダのエンジン革命
スカイアクティブを生んだ マツダの「モノ造り革新」
持たないがゆえの工夫 マツダ技術陣が追求した効率性
企業価値が高騰 マツダ争奪戦が始まった
ヨーロッパで高評価を受ける理由
市民球団広島東洋カープと マツダ創業家一族の関係
第2特集−今再びのディスコブーム
バブル世代は消費の牽引役
ディスコブームの変遷とリアル80'sの素性
バブルにするか、しないかは これからの6年間で決まる
風営法改正
アベノミクスの バブル変容への条件
レポート
Tモバイル買収断念! ソフトバンク「米国進出の前途」
参入続々でヒートアップ 格安スマホ市場争奪戦
インタビュー
薬のクチコミで注目を集める医師専門のソーシャルサイト
連載企画
佐藤輝英の新ネットビジネス世界紀行
【この起業の匠】綾鷹」が追求した 急須でいれたお茶の味わい
売上高大幅アップの秘訣は 「社員をほめて育てること」
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