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2017年01月号

IR CLIP ジェイコムホールディングス

証券コード: 東証1部 2462

人も企業も~それぞれの節目に寄り添って 〝なくてはならない〟企業グループ

厚生労働省が10月28日に公表した9月の有効求人倍率は1・38倍となり、前月比0・01%上昇した。あらゆる産業での人手不足感から、求職側に有利な売り手市場が続く。その一方、採用する側が求める技能(スキル)に達する応募者がいないなどの理由で、募集をかけ続けていることが求人倍率を押し上げている現状もありそうだ。

そこで、スタッフに対し適切な研修を行い、〝正規の従業員よりも成果をあげる〟ような、優秀な人材を派遣する総合人材サービス(ジェイコム)を主力に、子育て支援サービス(サクセスホールディングス)、介護関連サービス(サンライズ・ヴィラ)の各事業会社を統括するのがジェイコムホールディングスだ。人材サービスでは、〝ブティック型〟の人材会社を目指し、特に、「モバイル人材といえばジェイコム」「アパレルならジェイコム」との認識を広げられるほど、両業界には圧倒的な戦力となる人材を送り込む。保育と介護では、施設を運営。継続的に待遇改善を続け、施設で働く保育士、介護士の定着を図る。グループ外への人材の橋渡しも行い、保育・介護の深刻な人手不足の解消に一役買う。

保育士や介護士など、人手不足が深刻な職種に対し、待遇改善を進め優秀な人材を集める。

12月には商号を変更。サービスブランドの統一を進める計画だ。

戦力、派遣!

〝採用難〟ともいえる今、効率の高さから人材派遣や紹介の活用が活発化している。

「特に、私たちが強みとするモバイル業界では、スマートフォン(スマホ)の普及が一巡したことによる、販売員ニーズの減少などが指摘されていますが、実は、過去に経験したことのないほど人材ニーズがあります。総務省による、行き過ぎた安売りの是正で、これまで行われてきたキャッシュバック策が廃止になりました。ですから、しっかりとした商品説明ができる販売力を持った人材が求められているのです」(岡本泰彦・代表取締役社長)

この、〝販売力を持った人材〟は、実はジェイコム内で育成されている。

「個別指導に近い形で、スマホの操作や模擬販売をやって見せて、その場でやってもらうという実践的な教育をしており、もちろんその期間中も、給与をお支払いします。研修のための専門部署があり内容を随時見直すほか、各職種専任講師も在籍しています。採用時の導入研修はもちろん、勤務開始後のこまめなフォローアップ研修も充実しており、そこではスタッフ様の悩みを聞き、課題を解決することで、長く働いていただける体制を整えています」(岡本社長)

最近では、ネット通販業界で派遣ニーズが高まりつつある。ジェイコムでは、例えば、対面での販売は得意ではないものの、色々なモノに精通した人は通販のコールセンター、体力自慢なら物流センターでの発送業務などを紹介する。職を求めてきた人たちに合う仕事に就いてもらえるよう、対応できる職種を増やし続けている。

新たなステージ「ライク」へ

一方、保育事業、介護事業では強い社会的ニーズを背景に、施設の増設を急ぐ。

「グループで展開する認可保育園の『にじいろ保育園』は、待機児童問題に悩む自治体からの設置要請が相次いでいます。2016年度は6園を開設済みですが、17年度には20園を目標にしており、その目途も立ちつつあります。介護施設も、運営主体のサンライズ・ヴィラを譲り受けた13年当初68%だった入居率が、16年10月末には実質100%を達成しました。高齢者人口の層が厚い首都圏に特化し、毎年2~3施設ずつ、増やす考えです」(岡本社長)

だが、現場を担う保育士や介護士は、人手不足が特に深刻だ。そこで、待遇の改善を通じて離職の抑制を図っているほか、キャリアにブランクのある有資格者への復職支援サポートや、勤務開始後のフォローアップなどを実施。人材事業と一体のグループだからこそできるバックアップ体制で、長く、安心して働ける環境を提供する。

12月から、ジェイコムホールディングスは「ライク」に商号を変更。総合人材サービスのジェイコムは「ライクスタッフィング」とする。保育、介護の両サービスも順次「ライク」を冠する予定で、サービスブランドを統一。新たな領域にも進出する。

「日本への在留資格に介護が追加される、入管法の改正施行を待ち、外国人の介護士を国内で紹介するビジネスに進出する計画で、準備を進めています。外国人介護士はお年寄りから『親切だ』と大好評なのです。ゆくゆくは日本での定住資格を取得し、配偶者に恵まれ、子どもとともに家庭を持って頂ければ、少子化などの諸問題の解決にも貢献できると思うのです」(岡本社長)

保育、人材(職)、介護の各事業は、実は人生の大きな節目と重なる。人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループであるために、必要とする人に寄り添えるサービスに磨きをかける。

2017年01月号 目次

試し読み
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IR CLIP ジェイコムホールディングス
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