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2017年12月号

携帯ショップの業績改善を 成功させたノウハウを 活かし、ビジネス展開

棚村健司 ブレーブアンドカンパニー 代表/プロデューサー

たなむら・けんじ 1967年生まれ。愛知県出身。愛知学院大学卒業後、廣告社、名鉄エージェンシーを経て2002年にイベントプロモーション系の広告企画会社、ブレーブアンドカンパニーを設立。携帯ショップの再生事業から、出版、セミナー、研修講師などに活動を広げる。この11月に『机上論のおもてなし不要論』を出版。

名古屋から関東進出

── 会社設立の経緯と具体的な事業展開についてお聞かせください。

会社を設立して、今年で16年目になります。私は生まれも育ちも名古屋で、今の会社を始める前は大学卒業して3年、その後の9年を別々の広告代理店にいました。9年間いた代理店ではセールスプロモーション局という部署で、企画開発やマーケティングを担当しました。そこでの業務は、イベントやプロモーションの企画・運営で、とくに携帯ショップのプロモーションを手がけることが多く、売れる携帯ショップのノウハウを蓄積していきました。そのため独立後も担当していたキャリアやショップから引き続きやってほしいと言われ、今も携帯ショップのイベントや人の派遣など、全体のコーディネートを行っています。

── そのほかにもいろいろなイベントのプロモーションをやっていますね。

携帯電話の時流に乗ってずっと続けてきたこともあって、ペイント会社の展示会や、企業の展示会ブースのプロモーション、また、パシフィコの1つのウィングを借り切ったイベントもやってきました。

── 東京でビジネスを展開するきっかけはどういうことだったのですか。

あらゆる携帯キャリアの仕事をしていくなかで、関東の知り合いから「携帯ショップの運営ができないか」という話がきたんですね。名古屋ではなく関東で、やってみるのも面白いと引き受けたんです。

引き受けたときのショップはかなり厳しい数字だったのですが、引き継いだ翌月に関東のトップ5に入りました。この成績をその後も維持したものですから、キャリアの担当者も驚いて会いたいと。そこで会ってみたら知っている部長や役員だったもので、それだったらほかのショップも支援してほしいといわれ、東京や埼玉、九州などの成績の悪いショップの立て直しのお手伝いをすることになりました。そうしたショップの建て直しをやっていくなかで、僕の考えやポリシーをレクチャーすると数字が上がっていったんですね。この方法は携帯ショップだけでなく、どんなビジネスにも通じるものだということで、講演を依頼されるようになりました。

── そうしたショップを蘇らせた方法というのはどういうものですか。

簡単にいうと、働く人の意識改革なんですね。つまり、仕事オンリーではなく、自分がどうあるべきかを考えさせることです。ただ「売れ、売れ」と言っていたのでは、何のために売るのかわからなかったり、売ることによって何がどうなるかわからない人が多い。こうした人たちのやる気を引き出すには、売ることの目標が見えていたほうがいいわけです。

── 携帯ショップでの具体的な方法は、どういったことでしょうか。

お店を見たときに、その店がどうもごちゃごちゃした印象だったとします。そこでなぜそう見えるのかをスタッフに理解させます。たとえば、商品の展示を見て、それは誰がやったかを聞く。そして、なぜそうしたのかスタッフに意図を聞きます。

仮に一番売りたい商品ということであれば、店舗に入ったときに一番売りたい物を目立つところに置かないと意味がない。そこで入り口からの見え方を考えさせ、店舗全体として見る必要があることを指導していきます。ただやらせるのではなく、自分で考えたことから結果を出すことで自信につながります。出発点とゴールをつないであげるという指導をしていきます。もちろん、これはなかなかうまくいきません。つらい部分でもありますが、楽しい仕事です。

── その方法は携帯ショップだけではなく、いろいろな職種や業務にも応用できるのですか。

いろいろなイベントでもそうですし、すべてに通じますね。携帯ショップで得られた経験などさまざまなものを集約しましたが、これは総務でも営業でもマルチに通用する方法です。いわば、時間と質をどこまで追求するかというようなものです。

── こうしたノウハウをまとめた本を出すそうですね。

『机上論のおもてなし不要論』というタイトルで11月上旬に発売します。

基本的な内容は、自分でショップの立て直しをやるようになってからよく使う言葉をまとめた資料やマニュアルがあるのですが、これを当社のスタッフと一緒にキーワードを抽出。それを整理したところ250ほどのキーワードが出てきたんです。本にするあたって「77のコトバ」としてまとめました。

本の内容は7章に分かれていて、1、2章では自分創り、自分売りとおもてなしの基礎になる自分や人のあり方。3、4章ではその自分を仕事でどう活かしていくかの思考基準や行動基準。5、6章では1〜4章の内容に取り組むにあたってのプラスとマイナスの要素、そして意識すべきことを解説。最後の7章ではすべての総括になる「自戒」のコトバをまとめています。どんなビジネスでも役立つ本だと思っています。

── 今後、ビジネスにおいてはどのような展開を考えていますか。

来年の2月の予定ですが、学習塾を始めようと準備を進めています。携帯ショップと塾というつながりはわかりづらいと思いますが、塾に来る子どもたちは成績アップが目的で、教える先生はその子どもたちの成績を上げなくてはいけない。塾とは、子ども、先生、いわば人を磨く場だと思うんですね。そこではこれまで私たちがやってきたノウハウを活かすことができるのではないかと思ってるんです。

きれいごとばかりは言えませんが、夢のある仕事ですかね。こうした要素で塾業界も変革できるかとも思っています。

2017年12月号 目次

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