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2018年09月号

iDeCo口座 人気5社の特長比較

SBI証券 シェアトップも驕らず 投資初心者の開拓へ iDeCoを啓蒙

運用益にもこだわり

SBI証券のiDeCo口座の加入者は5月末現在で18万口座を超え、シェアトップに立っている。運用指図者(新たに掛金を拠出することが出来ず、口座資産の運用指図しか出来ない人)の約3万口座を加えても、業界シェアは20%を超えており、iDeCoを始めるにあたって、もっとも選ばれている金融機関だ。

SBI証券の加入者は、他の金融機関に比べ、投資に対するリテラシーが高い。iDeCoでの運用も積極的に投資信託を選び、効率的に運用益を得ようとしているのが特徴だ。SBI証券執行役員投信・債権部長の橋本隆吾氏は次のように話す。

橋本隆吾・SBI証券執行役員投信・債権部長

「iDeCo口座を開いているお客様のうち、3分の2弱は、SBI証券の総合口座を開いていただいています。iDeCoでの投信保有率は、加入者の方で76・3%。実に4分の3が投資信託を持っています。弊社のお客様は節税プラス運用を考えておられる方が多いと言えます」

国民年金基金の調査で、昨年3月末の時点で商品選択割合が預貯金38・6%、保険が26%を占めていたことを考えると、SBI証券の加入者は、投信選択率が高いことがわかる。運用目的の顧客が多い理由は、SBI証券の売りの1つであるファンドの品揃えだ。

「この1〜3月で弊社のお客様が買われたランキングをみると、1位のひふみ年金が日本株中心のアクティブファンドで、4位の8資産バランスというバランスファンドを除けば、株のアクティブファンドか、株のインデックスファンドが上位に入っています。特長のあるパフォーマンスのいいアクティブの株のファンドが上位に来ていることで、弊社では長期投資での株のファンドが支持されています。アンケートの調査結果を調べると、個人向け国債と株のインデックスファンドの相関が非常に高かった。お客様は自分で判断されてポートフォリオを作っておられる。我々はそういうお客様の属性に合わせて、株のインデックスファンドやアクティブファンドを他社さんに比べて充実させているところが特徴かなと思います」

しかし、資産運用に長けた顧客だけを相手にしていては、新規の口座は増えない。初心者、あるいは若い世代の開拓が今後の経営方針にもなっているという。

「もともとSBI証券は株のトレーディングが収益の柱ですが、その次の柱として貯蓄から資産形成を考えた時に、積み立てが一丁目一番地と位置づけています。株に比べれば収益性は低いですが、確実に預かり資産は増えていますし、ゆくゆくは株などの優良顧客になっていただきたい。資産形成層を取り込んでいくのは非常に重要です」

リアルセミナーにも注力

昨年の法改正でiDeCoの対象者が増えると、すぐに対応に乗り出した。動画解説やオンラインセミナーなど、ネット証券ならではの迅速さで対応策を取ってきた。

「法改正のあたりから、すぐに専門家のフィナンシャルプランナー(FP)の解説動画もアップしました。フィデューシャリー・デューティー(受託者責任、投資信託や保険など金融商品の開発、販売、運用、管理について、真に顧客のために行動する金融機関の役割や責任全般を指す)の観点やお客様へのサービスということで、iDeCo、iDeCo&つみたてNISAといったテーマでリアルのセミナーを開いてFPから活用法について説明をいただいたり、運用会社さんを招いて運用の話やパネルディスカッションをしたりと、力を入れています。

 また、シミュレーター型のロボットアドバイザーも導入して、質問に答えていくと、このあたりのファンドはどうでしょうと提案をしてくれます。自分でなかなか商品を探せないという方には人気です。逆に自分で探したいという方には、スクリーニング機能、コストやパフォーマンスで選べるように対応しています。リテラシーの高いお客様や、ネット証券ナンバーワンの企業として支持していただけるお客様は多いですが、まだまだ初心者向けコンテンツが弱い面もあります。しかし、急にブームで伸びるというものでもないですから、制度をしっかり説明して、投資教育、投資啓蒙として地道にやっていくしかない。経営方針として、しっかりやっていきます」

2018年09月号 目次

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